地方のLGBTQ+センターとともに広げる「社会を変えるはじめの一歩」:中高生向け教育プログラム(第1回〜第5回)レポート

地方のLGBTQ+センターと ともに広げる「社会を変えるはじめの一歩」中高生向け教育プログラム

虹色ダイバーシティは、全国各地のLGBTQ+センターと連携し、中高生向け教育プログラム「LGBTQ+センターで学ぶ 社会を変えるはじめの一歩」を地方でも継続的に実施できる形で広げています。模擬授業や意見交換を通じて、地域の拠点が持続可能に取り組める工夫や課題も見えてきました。本記事では第1回〜第5回の取り組みを振り返ります。

この取り組みは、「赤い羽根福祉基金」の助成を受け、地方のセンターや支援拠点の皆様と協働で模擬授業や意見交換を重ねながら、虹色ダイバーシティが作成した中高生向けLGBTQ+教育プログラムを、全国のLGBTQ+センターで実施できるようにし、地域に根ざした実践につなげることを目指しています。地方でもLGBTQ+ユースが孤立せず、安心して学べる環境を広げていくための一歩です。

以下では、2025〜2026年にかけて実施した 第1回〜第5回の活動を振り返ります。

第1回:福岡コミュニティセンターHACO(福岡)

HACO

2025年9月、福岡市の「福岡コミュニティセンターHACO」で、第1回の模擬授業を実施しました。
HACOのスタッフの皆さまと、センター運営や教育プログラムの課題を共有しながら、実際の授業体験と意見交換を行いました。アンケートでは「運営の工夫や学びが得られた」「HACOでも実施したい」との声が寄せられました。

▶︎LGBTQ+センターで実施する教育プログラムを全国に〈第1回〉福岡コミュニティセンターHACO(福岡)で模擬授業を実施しました:https://nijiirodiversity.jp/cases/11171/

第2回:はこにじ(北海道・函館)

2025年10月、北海道函館の「はこにじ」で第2回の模擬授業を実施しました。木の温もりあるコミュニティスペースで、はこにじスタッフの皆様と一緒に授業を体験し、「対話の時間をもっと確保したい」「事例を増やしたい」など、今後の改善点について活発に話し合いました。

▶︎LGBTQ+センターで実施する教育プログラムを全国に〈第2回〉はこにじ(北海道・函館)で模擬授業を実施しました:https://nijiirodiversity.jp/cases/11155/

第3回:まちのほけんしつ(群馬・前橋)

2025年11月、群馬県前橋市の「まちのほけんしつ」で第3回目を実施しました。当日は施設紹介やミニツアーの後、模擬授業とディスカッションを実施し、「講師として大切にすべき点」についても参加者全員で考える時間となりました。

▶︎LGBTQ+センターで実施する教育プログラムを全国に〈第3回〉ハレルワ(群馬・前橋市)で模擬授業を実施しました:https://nijiirodiversity.jp/cases/11286/

第4回:鳥取県立人権ひろば21「ふらっと」(鳥取)

2025年11月、鳥取県立人権ひろば21「ふらっと」での第4回目では、開会挨拶とアライ化事業の説明を経て、教育プログラムの意義・実績・広報・レインボーセーフガーディングについて共有しました。質疑応答では、懸念点や留意点、地域での普及方法について活発に意見交換し、アンケートでも「講義以上の学びがあった」という声が多数寄せられました。

▶︎LGBTQ+センターで実施する教育プログラムを全国に〈第4回〉鳥取県立人権ひろば21「ふらっと」で模擬授業を実施しました:https://nijiirodiversity.jp/cases/11299/

第5回:カラフルドットルーム(愛媛)

2026年1月、愛媛県の「カラフルドットルーム」で第5回目を行いました。ミニツアーから始まり、教育プログラムの説明・模擬授業・意見交換を通じて、広報方法や安全な実施の工夫について深く話し合いました。参加者からは、歴史や基礎知識への洞察を評価する声が寄せられています。

▶︎LGBTQ+センターで実施する教育プログラムを全国に〈第5回〉カラフルドットルーム(愛媛)で模擬授業を実施しました:https://nijiirodiversity.jp/cases/11446/

“地域だからこそ”できる教育がある

教育プログラムの全国展開は、全国一律ではなく「地域の強みを活かすこと」から始まります。
第1回から第5回まで、全国各地のセンター・拠点を訪問し模擬授業と意見交換を重ねる中で、いくつかの共通点と大切な学びが見えてきました。地域によって運営形態や抱える課題は異なる一方で、「若い世代が安心して学べる場をつくりたい」という思いはどの地域にも共通していました。

① 地域の拠点には、それぞれの強みがある

コミュニティスペースとして日常的に人が集う場所、人権学習の拠点として学びの機会を提供する場所など、センターの成り立ちや役割は多様です。その違いは課題ではなく、むしろプログラムを地域に根づかせるための強みであり、各拠点の特色に合わせた実施方法を検討することが重要だと分かりました。

② 「対話」が学びを深め、参加者の主体性を育てる

模擬授業を通じて、参加者同士が話し合う時間を十分に確保することや、「自分も社会を変えられる」と実感できる事例を紹介することなど、対話を軸にした学びの価値が再確認されました。一方的に知識を伝えるのではなく、安心して意見を交わせる場をつくることが、教育プログラムの効果を高める鍵になります。

③ 安全な場づくり(セーフガーディング)が全国展開の基盤になる

地域で継続的に実施していくためには、内容だけでなく「安心・安全な学びの環境」を整えることが欠かせません。レインボーセーフガーディングの視点を共有し、講師・運営側が大切にすべき姿勢や配慮について議論を重ねたことは、全国展開に向けた土台づくりにつながりました。

④ 継続のためには「センター運営」とつながる設計が必要

教育プログラムを単発のイベントにせず、センターの日常的な活動や地域のネットワークと結びつけることで、持続可能な実施体制がつくられていくことも見えてきました。運営の工夫、広報、担い手づくりなどをセットで考えることが、地域で続けていくための大きなポイントです。

地域の拠点とともに、これからも

模擬授業や意見交換にご協力いただいた皆様のお力添えにより、本取り組みを前に進めることができました。心より感謝申し上げます。

今後も虹色ダイバーシティでは、全国各地のLGBTQ+センターと連携しながら、中高生向け教育プログラム「LGBTQ+センターで学ぶ 社会を変えるはじめの一歩」の実施地域をさらに広げていく予定です。今後も各地の拠点とともに、地域の実情に合わせた形で継続的に実施できる体制づくりを進めてまいります。

協力センター一覧

【第1回】福岡コミュニティセンターHACO(福岡県・福岡市)
 http://loveactf.jp/

【第2回】はこにじ(北海道・函館市)
(一般社団法人にじいろほっかいどう)
 https://nijiirohokkaido.jimdofree.com/

【第3回】まちのほけんしつ(群馬県・前橋市)
 https://machihoke.space

【第4回】鳥取県立人権ひろば21「ふらっと」(鳥取県)
(公益社団法人鳥取県人権文化センター)
 https://tottori-jinken.org

【第5回】カラフルドットルーム(愛媛県)
(一般社団法人カラフルドットライフ)
 https://www.colorfuldot-life.org

お問い合わせ先

今後も各地の拠点とともに、地域の実情に合わせた形で教育プログラムの実施地域を広げていきます。
プライドセンター大阪での授業の受け入れも可能ですので、「実施してみたい」「詳しく知りたい」という学校・自治体・関係機関の皆様は、下記よりご相談ください。

プライドセンター大阪(教育プログラム詳細)
https://pridecenter.jp/exp-learning/